萌え途中の歯の周囲の歯茎の痛みのことで、ズキズキ痛かったり、噛んだときに痛かったりします。歯の萌出を伴っているかどうかが診断の条件となります。 いわゆる6歳臼歯(第一大臼歯)の萌出時に生じる事が多いです。乳歯(第一乳臼歯あるいは第二乳臼歯)の萌出時にもみられることがあります。萌えている歯と歯茎との間に食べカスが残っていることが多い印象です。

治療法について

歯医者さんでは、該当の歯の周りをソニックブラシなどでそっとお掃除をします。場合によっては、アクリノールなどの薬剤を用いることもあります。痛みが強く腫れている場合は抗菌薬や痛みどめを処方することで早期の治癒を促すこともあります。自宅では、ワンタフトブラシといったヘッドの小さい歯ブラシで口の真横からほっぺたをのばしながら歯の噛む面をよく磨いてください。

1週間程度で改善することがほとんどですが、改善しない場合は、歯を覆っている歯茎を局所麻酔を行った上で切除する場合もあります。創部は1週間程度で治ることが多いです。痛みがなくなれば治療は終了です。体調不良時に症状が生じることもあります。

萌出性歯肉炎で歯茎を切除することはあまりない

私の個人的な意見ですが、「萌出性歯肉炎が原因」で歯茎を切除することはほとんどありません。

歯茎を切除した方がいいと判断する症例は、萌えている途中の、その歯自身に虫歯のひっかかりが見られる場合、あるいは、歯茎が分厚く硬いままでなかなか歯茎の覆い被さっている部分が解消されない場合です。

【参考資料】
子どもの歯槽のうろう
・「かかりつけ歯科医のための小児歯科ガイドブック」医歯薬出版より参照