最終更新日 2022/12/16
歯内療法の講習会を受講してきました。(パート2)
歯の根っこの治療は、私にとって口腔外科という分野での仕事に従事してきたため、すっかりゾンザイになってしまっている分野です。
【参考記事】
▶︎外科的歯内療法について(この記事のパート1になります)
https://onl.la/ij2jADf
根管貼薬剤は水酸化カルシウム
「現在の歯内療法において、根管貼薬剤は水酸化カルシウムを用いる」のが常識となっています。
今までは、ホルマリンクレゾール(FC)やペリオドン(パラホルムアルデヒド)といった薬を使用する歯医者さんも多かったですが、これらの薬はアレルギーを増悪させ、アナフィラキシーショックや歯根吸収を引き起こすことが研究結果で報告されています。使用しない方が安全です。
根管貼薬剤に水酸化カルシウムを使うメリット
- 30日以上の持続的な殺菌作用がある(pH12の強アルカリにより接触した細菌はほとんど死滅する)
- 歯の根っこの治療中にきれいにしきれなかった歯の神経の残りや細菌を溶かしてきれいにすることができる
- 歯の根っこの中にいる細菌の毒素を不活化させることができる
根管貼薬剤に水酸化カルシウムを使うデメリット
- 薬の効果がゆるやかである
要するに
ちゃんと使用すれば安全に歯の根っこの中をきれいにできるということになります。
歯の根っこに膿がたまりにくくなり、歯が長持ちできる状態を作り出す元となる薬と言ってよいでしょう。