最近、地震が頻回におこっていますね。非常時の口腔ケアってどうするの?と質問がありましたので参考になればと思います。まずは前準備として、非常用の持ち出し袋の中に、歯ブラシとデンタルフロスの二つは用意して頂きたいと思います。歯間ブラシも準備できればなおさら良いですが、一旦は、デンタルフロスだけでも準備しておきたいものです。

災害時に口腔ケアが不足すると、虫歯や歯周病だけでなく、インフルエンザや誤嚥性肺炎など、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。特に避難生活が長引く場合、適切な口腔ケアを行うことは健康を維持するために不可欠です。

災害時に水が使えない状況での歯みがき方法を知っている人は全体のわずか21%にとどまり、約80%の人々がその方法を知らないことが明らかになりました。

PR TIMES 災害時の口腔ケア、あなたは大丈夫?約80%が知らない非常時の歯みがき対策
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000138834.html

水が少しでもあれば

歯ブラシには水をつけてもつけなくてもよいです。大事なのは、虫歯や歯槽膿漏になりやすいリスク部位から歯垢(歯の汚れ)を除去することです。歯みがき(歯ブラシ・フロス)の後は、水で少しでもゆすぐことができると良いですね。

水がなくても

可能な限り、ティッシュやガーゼ、きれいなスポンジ、綿棒などで歯をこすってください。キシリトール入りのガムも唾液が出るという点では、自浄作用があり有効です。ただし、キシリトール以外の甘味料が入っていると虫歯になるのでダラダラ食べるのはおススメできません。食事の後にそのまま続けてガムをかんでみてください。
また、部分入れ歯は金具の部分が磨きづらく、汚くなりやすいので装着したままにしないでください。必ず食事をしたら外して入れ歯ブラシ等で掃除をしてください。

舌もきれいにしたい

余裕がないかもしれませんが、舌もきれいにしたいところです。
誤嚥性肺炎は口腔内が汚いことでより罹患しやすくなると言われています。舌を奥から手前側に向かってガーゼやティッシュペーパーなどでぬぐい取ることも有効です。

災害時には、生活に必死にありがちですが、なんとか口腔ケアにも時間をとりたいですね。

非常時の口腔健康管理 日本歯科医師会より

https://www.jda.or.jp/news/pdf/poster_kounaikenkou.pdf

非常持ち出し袋に加えたいアイテム

避難所での生活を見越して、非常持ち出し袋には以下のアイテムを追加しておくと安心です。

・歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシ
・歯磨き用ウェットティッシュ
・ノンアルコールウェットティッシュ
・ハンカチやティッシュなどの歯ブラシ代用品

これらを備えておくことで、災害時でも口腔内の清潔を保ち、健康を守ることができます。