先日、患者さんからこんな質問がありました。パッと見ると、治療が必要なさそうな黒い点だな、と思いました。黒い点のある場所が前歯部の隣接面(歯と歯の間)でないところにあったため、「失活歯かな?」と思ってレントゲンで精査させていただくことにしたのです。
一般的には、この黒い点は、
- 虫歯の「黒い点」
- 虫歯ではない「黒い点」
の場合があります。
1. 虫歯の「黒い点」
奥歯の咬む面の溝や歯と歯の間の接しているところに黒い点が見える場合は、初期の虫歯である可能性が高いです。 黒いという他には、舌で触ると引っかかったり、フロスがちぎれたりします。 実際には、黒い点というよりは、全体的に深部が黒っぽく見えることの方が多いです。歯の表層のエナメル質は虫歯になっておらず、深部の象牙質が虫歯になっているとこのように見えることがあります。いわゆる、隠れ虫歯という状態です。
2. 虫歯ではない「黒い点」
ただの汚れ(着色)や過去の治療歴という場合があります。
- 着色汚れ:コーヒー、紅茶、タバコなどによる茶渋・ヤニ
- 過去の詰め物:レジン充填の境目にできた着色
ただの黒い汚れである場合は、歯をピカピカに磨いたり、レジン充填部を研磨すればなくなります。レジン充填部を研磨すると、少し凹んでしまう場合もあります。その場合は詰め直した方が良くなる場合もあります。
さて、今回の方は、レントゲン撮影(デンタル撮影)を行いました。神経の治療の後に、レジン充填が施されていました。その境目がほんの0.3mm程度の黒い点となって見えていました。レジン充填部の境目の着色と診断し、経過観察としました。
黒い点は初期虫歯の場合もありますし、着色汚れの場合もあります。視診だけでは歯医者も確定判断をつけることが難しいので、(虫歯であったら見逃してはいけない)主に、レントゲン撮影を実施するようにしています。あるいは、ダイアグノデント(レーザー光線)で数値を確認し、虫歯の判断をすることもあります。


