虫歯にはなりやすいリスク部位と呼ばれる部位があります。
歯ブラシを毎日していても、虫歯になりやすい部位がちゃんと磨けていなかったら、歯ブラシの意味がなくなってしまいます。では、そのリスク部位とはどこなのか?
どこを最優先に磨かなければならないのか?

まずは、ほとんどの人にあてはまる、虫歯のリスク部位について解説いたします。

  • 歯と歯ぐきの境目
  • 歯と歯の間
  • 噛む面のミゾ

①歯と歯ぐきの境目

歯根が露出していますね。

この歯の根っこの部分(歯頚部)は、他と比べるとやわらかい歯の性質(セメント質や象牙質)なので、虫歯になりやすいのです。

②歯と歯の間

歯と歯の間が薄黒くなっていますね。この方は虫歯があるのを分かっていて、50年近く虫歯と共存している状態です。

歯と歯の間は、ほとんどの場合、歯ブラシでは磨けません。
何度も言います。
歯と歯の間は、歯ブラシでは磨けません。なぜなら歯ブラシとはそういうものだからです。
そこで、この部位を磨くことに特化している、デンタルフロスと歯間ブラシの出番となります。
特に上の奥歯の歯と歯の間(上顎67間)が一番汚れやすいです。

③噛む面のミゾ

噛む面のミゾが黒くなっています。

特に6歳臼歯と呼ばれている奥歯は、一番早く萌出する永久歯であることと、エナメル質が未成熟なため、虫歯になりやすいです。

特に<6歳臼歯は、>
・出てきたばかりで歯のエナメル質の成熟が不十分である。
・はえている期間中、歯の位置が他の歯の噛む面より低い位置にある。
・歯ぐきが少しかぶったままとなる場合がある。

→汚れが蓄積しやすい状態になります。
この期間においては歯ブラシを横からいれて1本磨きでお掃除したり、ワンタフトブラシを使用したり、フッ素を有効的に活用することが大切です。

リスク部位がわかれば、ご自身でも歯ブラシを効率よく行えます。リスク部位を磨きましょう。
患者さん1人1人で、お口の状況は異なっていますので、自分に合った清掃方法、予防法を歯医者さんで身につけましょうね。