2023年9月、
愛知学院大学歯学部歯周病学講座 三谷章雄先生の、
「長期安定する歯周治療の実践法」とは?
という歯周病の講演を受けました。
私が最も驚いたのは、
・手用の歯ブラシの指導はしない?
・歯間ブラシやデンタルフロスを用いた、歯と歯のお掃除の方法中心にお話しをする
ということでした。
三谷先生の文章を拝借すると、
歯周ポケットが深い=炎症が強い=細菌の影響が強い 部位は明らかに歯と歯の間
歯と歯の間の掃除は、毎日していない人の方が多い
この、「歯と歯の間の掃除は、毎日していない人の方が多い」は、私も実際にそう実感する事が多いです。
手用の歯ブラシの指導はしない?
三谷先生は、決して歯ブラシをする必要がない、とはおっしゃっていません。歯ブラシの説明をするよりは、歯間ブラシやフロスの説明を優先した方が効率が良い、という意図でした。
私も、そう思います。日本の皆さんは、ほとんど(100%だと思います。)の人で歯ブラシは使っているんですよね。それなのに、歯周病になるのはなぜか?
歯間ブラシを用いた、歯と歯のお掃除の方法中心にお話しをする
歯周ポケットが深い=炎症が強い=細菌の影響が強い 部位は明らかに歯と歯の間
歯と歯の間の掃除は、毎日していない人の方が多い
という事なんですね。
つまり、まず、歯間ブラシの話をした方が効率がいいんです。
歯間ブラシはまず使ってみて
左上6番7番の間に歯間ブラシを入れるとこうなります。
歯間ブラシを使いこなすには慣れが必要です。みなさん、最初はできないとおっしゃいます。だから、まず、トライしてみることから始めてください。行動してみることが大切です。
そして、まず挿入方向を意識してみてください。
歯間ブラシの挿入方向
誤った歯間ブラシの挿入方向
意外と歯ぐきに刺さすように入れる、と思われている方が多いです。誤りです。
正しい歯間ブラシの挿入方向
歯と歯の間に水平にゆっくり挿入してください。
歯間ブラシは円の半径になるイメージで入れる
歯が並んでいる場所を半円に例えると、歯間ブラシをその円の中心(のどの真ん中のイメージ)に向かって挿入していきます。入れやすい箇所に入れるのではなく、入るスペースのすべてに歯間ブラシをゆっくり挿入します。
歯間ブラシのサイズは適切なサイズを
人それぞれで歯と歯の間のスペースは異なり、かつ、それぞれの歯と歯によっても間のスペースは異なります。
歯間ブラシが歯と歯の間のスペースに比べて細すぎますので、もう少し太い歯間ブラシを選択してください。
歯間ブラシの挿入が一番難しい部位は、上顎の一番奥の、歯と歯の間になります。
ここが上手に磨けていれば、他のところも歯間ブラシがちゃんと入っていることが多いので、私はここを最終目標にしてチェックしています。