10歳で犬歯がはえかわらない
犬歯が子供の歯から大人の歯に萌えかわらない場合、基本的には症状はありません。したがって、歯医者さんでこの時期にレントゲン撮影をしなければ犬歯の萌出異常は見つかりません。この犬歯の異所萌出(萌出異常:萌えてくる位置が通常と異なる)は、レントゲン写真で確認すると犬歯の歯の位置が明らかに違う方向を向いています。問題になるのは、それによって横にある正常な大人の前歯の根っこが吸収されてしまい、場合によっては大事な大人の前歯(側切歯)が抜けてしまうことです。
10-11歳になると上顎の犬歯が萌出し始めます。上顎犬歯の萌えてくる位置の異常を起こす確率は、約3%と言われています。そして、これらのほぼ半数は大人の前歯の歯の根っこを吸収してしまうと言われています。大人の歯の根っこを吸収しているにもかかわらず、自覚症状は全くないのです。
こういった場合のほとんどで、犬歯の萌出方向が横の前歯(側切歯)に向いており、その一方で犬歯自身の歯の根っこは正常な位置にあります。10-12歳ではすでに横の前歯を吸収するリスクが高くなっているので、こういった異所萌出の場合には乳犬歯をその時点で抜歯する必要があるとされています。そして、6ヶ月後にレントゲン撮影を行い状況を再確認します。乳犬歯抜歯後、大人の犬歯は自然に正常な位置で萌えてくる可能性があります。乳犬歯を抜歯してにもかかわらずそれでも犬歯の方向が正されなければ、局所麻酔下で犬歯を外科的に見つけ出し、矯正装置をつけ、その歯を引っぱり出すのがベストな治療方法なのです。
(歯医者としては、乳犬歯を抜歯しても異所萌出が改善できるとは限らないので、抜歯をためらってしまいますね。。ただ、成人の方で大人の犬歯が乳犬歯の下に埋まったままの方もいらっしゃる症例をみると、やはり適切な時期に乳歯は抜歯するべきだと考えさせられます。)


