インレーブリッジの5年後はこうなる

歯医者さんで抜歯をされたことがある方は、ご自分のお口の中にブリッジが入っていらっしゃるかもしれませんね。
一番最初に抜歯になってしまう歯は、第一大臼歯(6番)と呼ばれる、6歳臼歯の場合が多いです。歯医者にとっては当たり前のことです。

とある遊園地のガイコツさんの歯

余談ですが、とある遊園地の海賊船の中にいらっしゃるガイコツさんの中に、歯が残っている方がいますが、その方の、歯の残り方に非常に違和感を覚えたりします。
大先生に、「あのガイコツの歯、下顎の6番が残ってるよ?下顎の前歯部は全部ないよ。上顎1番は残ってるよ?」
とか、話したりしています。
一緒にいた家族は、「どういうこと?全然分かんない。」
とかコメントします。
解説しますと、現代の日本人?(世界中の人類に当てはまると思いますが、)は、たいてい大臼歯と呼ばれる6番7番から抜歯になることが多いのです。そして、4番5番がなくなったり、上の前歯がなくなったりします。基本的には下顎の前歯部は最後まで残る事が多いのです。きちんとした論文の裏付けは確認していませんが、臨床上このようになることが多いのです。
なので、遊園地のガイコツさんのお口の中は歯医者から見ると非常に違和感があるわけです。

6歳臼歯から歯はなくなる

余談はこのくらいにして、基本的には6歳臼歯からなくなることが多いです。したがって6歳臼歯の前後の歯を削って治療するブリッジが行われることが多くなります。歯医者さんたちの間では、「567のブリッジ」はよくある症例なわけです。そんな時に、歯医者さんによっては、その時の歯の削る量が少なくてすむという理由で、インレータイプのブリッジを選択されることがあります。患者さんは、歯を削る量が少ないなら、そちらで(インレータイプのブリッジ)でお願いします、となるわけです。

インレーブリッジ1
インレーブリッジ2(裏からみる)

ブリッジというのは、2歯以上の歯を強制的につないで、橋をわたして咬めるようにする治療法です。前の歯は前の歯で動くし、後ろの歯は後ろの歯で動くわけです。咬むというのはそういうことです。

・クラウンという、ぐるっと全周を囲むような形態の歯同士で初めてこの前後の歯で異なる動きに対抗できるわけです。

・そして、インレーというのは実は歯にピッタリ適合させるのが難しかったりします。窩洞と呼ばれる、歯を削る面の面積が大きくなるので、技工上のエラーがほんの少しでもあると、それだけで適合が甘くなります。

・さらに、そのインレーがブリッジになっていると、ブリッジで2つ以上の歯とつながっているので、どちらか一方に異常が生じても、完全には外れてきません。異常があるのに、痛み等の自覚症状が出るまで自分自身では気づけません。このため、異常に気が付いたときには、問題が大きくなっていることが多いのです。

症例

右下567ブリッジの入っている歯のレントゲン写真
インレーブリッジが外れた後 7番のカリエス
インレーブリッジ3(横からみる)
インレーブリッジが外れた後 5番の大きなカリエス

この症例は他院で行ったインレーブリッジに違和感があり、来院された患者さんです。インレータイプのブリッジが入っていました。右下5番は結局、歯髄壊死(歯の神経が死んでいる)になるほどの虫歯になっていました。右下7番にも虫歯が確認されました。

インレータイプのブリッジは、このような理由があるため、結果として短期間で再治療になってしまい、歯自身も悪くなってしまいます。その時は削る量が多いと感じますが、ブリッジにする場合には、クラウンの形態にした方が結果としてブリッジも自分の歯も長持ちすると考えています。