入れ歯が合わなくなって、作り直したいと思われるかもしれません。
が、今の日本の保険診療では入れ歯を新しく作るためには、半年以上経過していなければなりません。

いわゆる「半年ルール」

他の歯医者さんで作れば分からないだろう、と思われるかもしれません。ただ、歯医者を変えても、保険者は治療のデータが残っていますので、今回は保険適応にならない、とレセプトを返戻する場合があります。つまり、歯医者としては診療代を保険請求できないとなると、自費診療として患者さんに請求せざるを得なくなります。つまり、患者としては後日、診療費用を別で支払うことになるかもしれないのです。

歯を抜いてから歯茎が落ち着くまでに、約3か月くらいかかります。本来は、しっかり落ち着くために半年は待ちたいところです。しかし、噛めない期間があると不自由ですので、その間に入れ歯を作るときは、あらかじめ義歯が合わなくなることを説明の上、患者さんと相談してから作製します。

保険の入れ歯は使える材料に制約がたくさんあります

ただし、半年ルールにも例外があります。

  • 違う部位の歯を抜いた
  • 入れ歯を入れる部位が異なる
  • 自費の入れ歯を作った(作る)

紛失してしまったから作り直したい、とおっしゃる方が見えます。特に、認知症の患者さんのご家族からそのような問い合わせがあるのですが、やはり、半年経っていないと作り直しはできません。入れ歯をティッシュでくるむと紛失する可能性が非常に高くなります。ティッシュには包まないでくださいね。